こんにちは、国際貿易動向を伝えるメディアLanesです。(Twitterはこちら)今回は、最早日本でも文化として定着しつつある、日本の嗜好飲料と香辛料輸入傾向について紹介します。この記事をご覧いただくことにより、日本の嗜好飲料と香辛料輸入の現状と市場の成長率を理解いただくことができます。

  • 嗜好飲料と香辛料の市場変化に関心のあるビジネスパーソンの方々
  • 日本の輸入動向に関心のある方々
  • 市場の変化にご関心のある新規事業やビジネス開発の方々

に喜んでいただける記事になっています。それでは詳細を見ていきましょう。

データの概要

今回取り扱うのは、輸入統計品目における、

第09類 コーヒー、茶、マテ及び香辛料

HS09類には以下の項目が含まれています。

  • 0901:コーヒー(いつてあるかないか又はカフェインを除いてあるかないかを問わない。)、コーヒー豆の殻及び皮並びにコーヒーを含有するコーヒー代用物(コーヒーの含有量のいかんを問わない。)
  • 0902:茶(香味を付けてあるかないかを問わない。)
  • 0903:マテ
  • 0904:とうがらし属又はピメンタ属の果実(乾燥し、破砕し又は粉砕したものに限る。)及びこしよう属のペッパー
  • 0905:バニラ豆
  • 0906:けい皮及びシンナモンツリーの花
  • 0907:丁子(果実、花及び花梗に限る。)
  • 0908:肉ずく、肉ずく花及びカルダモン類
  • 0909:アニス、大ういきよう、ういきよう、コリアンダー、クミン又はカラウエイの種及びジュニパーベリー
  • 0910:しようが、サフラン、うこん、タイム、月けい樹の葉、カレーその他の香辛料

データソースには2015年1月までは国連COMTRADE統計のデータを、2015年1月以降は日本の財務省貿易統計を利用しています。

貿易金額の10年間のトレンド

2023年の金額データでランキング:

  • 2,179億5,888万2千円 – 0901:コーヒー
  • 222億7,040万8千円 – 0902:茶
  • 221億3,137万9千円 – 0910:しようが、サフラン、うこん、タイム、月けい樹の葉、カレーその他の香辛料
  • 199億8,568万2千円 – 0904:とうがらし属又はピメンタ属の果実及びこしよう属のペッパー
  • 37億4,775万3千円 – 0909:アニス、大ういきよう、ういきよう、コリアンダー、クミン又はカラウエイの種及びジュニパーベリー
  • 16億275万6千円 – 0908:肉ずく、肉ずく花及びカルダモン類
  • 15億8,033万2千円 – 0906:けい皮及びシンナモンツリーの花
  • 14億7,129万6千円 – 0905:バニラ豆
  • 4億6333万6千円 – 0907:丁子(果実、花及び花梗に限る。)
  • 4386万7千円 – 0903:マテ
Check Point

2023年の日本の嗜好飲料・香辛料輸入は、コーヒーが最も高い金額を示し、約2180億円に達しました。香辛料類が約222億円で続き、茶が約221億円、とうがらし属等の果実・こしょう属のペッパーが約200億円、種類・ジュニパーベリーが約37億円と続きます。これらの項目が嗜好飲料・香辛料輸入全体の大部分を占めています。

10年間の変化率で市場の変化を読む

2013年から2023年の増加率TOP3:

  • 0909:アニス、大ういきよう、ういきよう、コリアンダー、クミン又はカラウエイの種及びジュニパーベリー
    • – 2013年の13億35515千円から2023年の37億4,775万3千円へ、180.62%増加
  • 0906:けい皮及びシンナモンツリーの花
    • – 2013年の7億44085千円から2023年の15億8,033万2千円へ、112.39%増加
  • 0905:バニラ豆
    • – 2013年の7億92405千から2023年の14億7,129万6千円へ、85.67%増加
Check Point

この10年間で、アニス等の種類・ジュニパーベリー、けい皮・シンナモンの花、バニラ豆の輸入金額が大幅に増加しました。特にアニス等の種類・ジュニパーベリーの伸び率は180.62%と際立っています。2013年に約13億円だった輸入金額が、2023年には約37億円にまで拡大しました。けい皮・シンナモンの花とバニラ豆も、それぞれ112.39%、85.67%の高い増加率を示しています。

2013年から2023年の減少率TOP3:

  • 0903:マテ
    • – 2013年の1億5587円から2023年の4386万7千円へ、71.86%減少
Check Point

一方、マテの輸入金額のみが減少しました。2013年に1億5千万円あった輸入金額が、2023年には約4400万円まで落ち込み、71.86%の大幅な減少率を示しています。他の項目については、全て増加傾向にあります。

まとめ

日本の嗜好飲料・香辛料輸入は、この10年間で大きな変化が見られました。コーヒーや茶、香辛料類などの主要項目は増加傾向にある一方、マテのみが減少傾向にあります。特に、アニス等の種類・ジュニパーベリー、けい皮・シンナモンの花、バニラ豆の輸入金額は大幅に増加しました。

今後の市場動向を見極めるには、以下の点に注目すべきでしょう。

  1. 健康志向の高まりによる影響:近年、健康志向の高まりから、ハーブティーや機能性の高い香辛料への関心が高まっています。これらの商品の需要拡大が期待できます。
  2. グローバルな食文化の広がり:世界各地の料理や食材への関心の高まりにより、多様な香辛料や嗜好飲料の需要が拡大する可能性があります。日本企業は、これらの商品の安定的な調達と品質管理が求められます。
  3. 気候変動や自然災害による影響:コーヒーや香辛料の多くは特定の地域で生産されており、気候変動や自然災害による影響を受けやすくなっています。安定的な調達のためには、複数の産地からの調達や、サプライチェーンの強化が重要になるでしょう。

日本の嗜好飲料・香辛料輸入は、健康志向の高まりやグローバルな食文化の広がりを背景に、今後も増加傾向が続くと予想されます。一方で、気候変動や自然災害による影響には注意が必要です。日本企業は、消費者ニーズを的確に捉えた商品開発と、安定的な調達体制の構築により、さらなる市場の拡大を目指すことが期待されます。変化の激しい市場環境の中で、的確な情勢分析と柔軟な対応力が益々重要になるでしょう。